EdgeRouter LiteにFreeBSDをインストール - イメージ作成編では、ビルドしたバイナリ一式からイメージファイルを作成し、これをUSBメモリに書き込むところまでを説明しました。本ブート編では、USBメモリの交換とFreeBSDをブートするためのU-Bootコマンドの設定について説明します。

  1. ケースを開いてUSBメモリを差し替え

    まず、背面にある3か所のネジをプラスドライバーを用いてはずします。 EdgeRouter Lite外観 次に、上蓋を持ち上げるようにしてはずします。向かって左端にUSBメモリがささっているところがありますので、元のUSBメモリを抜いて、FreeBSDを書き込んだUSBメモリを挿入します。(コネクタが少し固めなので、はずすときにはやや力が要ります。) EdgeRouter Lite内部 差し替えたら上蓋を閉じます。

  2. シリアルコンソール経由でEdgeRouterに接続

    EdgeRouter Liteのコンソールポートに、シリアルケーブルを接続します。ケーブルはCisco互換のものを用います。(例えばこれ。他にも、安いものでは1,000円くらいからで入手可能なようです。) ケーブルをPCのUSBポートに接続し、以下のコマンドを実行してEdgeRouterのシリアルコンソールに接続します。

    cu -l /dev/cuaU0 -s 115200
    1. 電源投入

    電源を投入(ACアダプタの端子を本体に挿入)すると、U-Bootのブートメッセージが出てきますので、スペースキーなどを連打して、ブートプロンプト(Octeon ubnt_e100#)を表示させます。

    Looking for valid bootloader image....
    Jumping to start of image at address 0xbfc80000
    
    
    U-Boot 1.1.1 (UBNT Build ID: 4670715-gbd7e2d7) (Build time: May 27 2014 - 11:16:22)
    
    BIST check passed.
    UBNT_E100 r1:2, r2:18, f:4/71, serial #: XXXXXXXXXXXX
    MPR 13-00318-18
    Core clock: 500 MHz, DDR clock: 266 MHz (532 Mhz data rate)
    DRAM:  512 MB
    Clearing DRAM....... done
    Flash:  4 MB
    Net:   octeth0, octeth1, octeth2
        
    USB:   (port 0) scanning bus for devices... 
          USB device not responding, giving up (status=0)
    1 USB Devices found
           scanning bus for storage devices...
    No device found. Not initialized?
     0
    Octeon ubnt_e100#
  3. ブートコマンドの書き換え

    もともとのブートコマンドはLinuxをブートするようになっています。念のため、これをbootcmd_origとしてバックアップしておきます。FreeBSDをブートするためのコマンドを新たにbootcmd_freebsdとして定義します。そして、USBメモリとの相性問題の対策のために、FreeBSDをブートする前にいったんUSBバスをリセットするように、最終的なブートコマンドbootcmdを指定します。最後に変更を保存します。

    Octeon ubnt_e100# setenv bootcmd_orig 'fatload usb 0 $loadaddr vmlinux.64;bootoctlinux $loadaddr coremask=0x3 root=/dev/sda2 rootdelay=15 rw rootsqimg=squashfs.img rootsqwdir=w mtdparts=phys_mapped_flash:512k(boot0),512k(boot1),64k@1024k(eeprom)'
    Octeon ubnt_e100# setenv bootcmd_freebsd 'fatload usb 0 $loadaddr kernel/kernel;bootoctlinux $loadaddr coremask=0x3'
    Octeon ubnt_e100# setenv bootcmd 'sleep 5;usb reset;sleep 2;$(bootcmd_freebsd)'
    Octeon ubnt_e100# saveenv
    1. 再起動

    ここで再起動をかけてやればFreeBSDが起動してきます。

    Octeon ubnt_e100# reset

    シリアルコンソールから抜けるには~.(チルダ、ピリオド)を入力します。